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森近 浩 先生 |
発表内容要訳 |
発表内容(スライド)
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はじめに
私は自宅の最寄りの駅から御茶ノ水駅まで電車を3回乗り換えてきたのですが電車はいづれも、幼児を連れ立った若い夫婦が多いので今日の休みはなにかな?と一瞬考えてしまいました。敬老の日の振り替え休日…血管の老化は10代の後半から始まると言われていますので、「老いを考える日」とした方が良いかもしれません。
今年4月第27回日本医学会総会が大阪で開催されました。参加された方もあると思いますが、「美しく老いるーアンチエイジングの現状と未来」がパネルディスカッションで行われました。基礎医学的な話題が多くて難しく思われた方が多かったのではないでしょうか。アンチエイジングとは「老化の進行を人為的に制御」する事ですが、その目的は1987年 Rowe&Kahn はサクセスフル・エイジングを「大きな疾患や傷害のないだけでなく、高い身体・認知機能を維持し社会貢献を行える事」を条件にしています。言葉は別としてこの概念は私も学生の頃、公衆衛生学教室に出入りしてお手伝いさせていただきましたがジェントロジー(老年)医学会として当時東京大外科学 塩田広重教授、順天堂大公衆衛生学 山本幹夫教授、後の日本医師会 武見太朗会長のもとで昭和32年秋にスタートしています。
17〜18歳から脳や血管、骨の老化が始まると言われています。免疫機能の低下を防ぐにはどうするか。先ほどから聞いていて、『N21』は免疫機能を上げるのではないかと思っています。リハビリは四肢の機能回復だけではありません。全体の機能低下を可能な限り回復して維持することが、免疫機能を上げ、老化予防に大きな効果があります。
前回の症例は6例でした。蕁麻疹の61歳の関節リュウマチの方ですが、現在も当院に通院しています。投与期間、療養8カ月ですが、ほとんど症状はありません。他の疾患もあるので、自分で御しています。
患者症例…
継続服用患者数は4例です。関節リュウマチの70歳の女性、日光性皮膚炎の77歳の女性、強皮症の62歳、抹消血管炎の75歳の男性です。平均投与期間は41.5カ月、対象はこの通りです。
多発性関節リュウマチ(甲状腺機能低下症)服用期間50ヶ月
この方は70歳の女性の多発性関節リュウマチです。甲状腺機能低下を持っています。ですから、コレステロールに関しては何もいえません。ステロイドなどかなりいろいろ使っており、骨の強い変形があります。関節の腫脹はないのですが、骨の変形は以前と同じです。ただ、関節の発赤腫脹とか多発関節痛、手のこわばりは1年半前と同様、ほとんど出ていません。総蛋白、血小板ですが、下の白血球の欄のリンパ球、好酸球、単球の数字を見てください。リンパ球は概ね増加傾向、好酸球は下降傾向にあります。単球は少しずつ増えており、単球は免疫機能が上がってくると上昇するといわれています。好酸球は減少し、アレルギーがあると上昇します。
免疫機能では、細胞性と免疫性の関係は一般的にこのLeuko-indexを見るとわかります。リンパ球と好中球の比ですが、一般的には2.8以上、下は1.0。その間でリンパ球が上がりながら単球も上がっていれば、一応、免疫機能が回復していると思っています。
強皮症 服用期間44ヶ月
この方は62歳の強皮症の女性です。ガイドラインに則して診断しています。この方は、コンプライアンスが悪くて、薬を飲んだり飲まなかったりしています。自分でも驚くほど手が、タラコのようになっていた状態が正常になっています。Leuko-indexはその範囲内にあり、単球も増えています。
注意点として、好酸球がゼロです。ステロイドをかなりの期間服用しており、多い時は80mg飲み、その後はパルス療法をして怖くなって、私のところへ駆け込んできました。この好酸球については経過観察が必要ですが、全体的に少なくなってきています。
手指末梢血管炎(U型糖尿病)服用期間29ヶ月
この方は75歳の男性です、私の1年先輩のメンタルクリニックのドクターです。結核をしてその薬の副作用かもしれないのですが、ガイドライン的には手指末梢血管炎です。手の先に潰瘍ができます。多少良悪がありますが、症状は良くなってきています。
日光性皮膚炎(高血圧症)服用期間43ヶ月
この方は77歳の女性です。日光性皮膚炎です。多少曇天でも日傘がないと行けません。最近は日傘がなくても来院しますし、好酸球も減っています。
森近院長N21服用の感想
これは私が服用しているものです。ほとんど正常です。31カ月経っても、こうして元気に話しています。共同発表者である当院婦長に31カ月、服用してもらっています。ほとんど、血液学的には副作用がありません。
N21の臨床的見解のまとめ
まとめると、長岡教授が話されましたがその通りです。しかし、症例は少ないのでリンパ球の増加と好酸球の減少、単球の増加がありN21の免疫機能の改善、増加作用、抗炎症作用があるのではないかと推測しています。免疫性疾患、アレルギー性疾患に長期服用しても有効であろうというのが結論です。
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