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複合菌発酵生産物質N21とは・・・
複合菌発酵生産物質N21のデータ

長岡 功 教授
順天堂医学部 卒業
順天堂大学院 医学研究科 博士課程 修了
医学博士

主な研究***
生体内殺菌ペプチド(デフェンシン・cathelicidin)の作用と遺伝子発現
生体内殺菌ペプチドの感染症、敗血症への臨床応用
健康食品の細胞機能、血液速度(血液のサラサラ度)におよぼす影響
発表内容要訳 発表内容(スライド)
血液には、水分である血漿、細胞である血球があります。血漿中にはたんぱく質や糖質が溶け、脂質なども浮かんでいます。栄養の補充や運搬もしています。細胞成分には酸素を運ぶ赤血球、感染防御や免疫にあたる白血球、血液を凝固させる血小板があります。
 これを絵で見ると、数が多いのが赤血球で赤い細胞です。白血球には好中球やリンパ球があり、黴菌を攻撃したり、免疫反応を起こします。血小板は凝固作用がありますが、作用しすぎると血栓を作ります。血漿は老廃物の運搬もします。
 動脈のような大きな血管もありますが、実際に働くのはそこから枝分かれした毛細血管です。ここから静脈を形成して戻ってきます。毛細血管は、7μ(1μ=1000分の1mm)と細胞が1個やっと通過できるぐらいの狭いところを、血液が駆け巡っています。毛細血管の全長は、1固体につき9万から10万kmといわれています。地球を2周半する距離に相当します。血液の流れがいいのを「さらさら」、悪いのを「どろどろ」と表現しています。しゃれた表現にすると、「ヘモ(血液)レオロジー」です。血液流動性とは血液が「さらさら」なのか、「どろどろ」なのかということです。高脂血症、肥満、高血圧、糖尿病では血液レオロジーが悪くなってどろどろし、流れが悪くなります。生活習慣病、メタボリックシンドロームに入るものです。これ以外にも注意を要するのは、食事面では、肉が大好き、飲酒のし過ぎ、糖分の摂り過ぎ、外食が多いなどです。運動面では、エレベーターや車を使う運動不足です。東京の人はよく歩くそうですが、地方の方が東京に来ると疲れるのですぐに車を使うそうです。ストレス面では、働き過ぎ、不規則な生活、深夜勤務、ストレスを溜める、喫煙です。血液の成分から流れが悪くなる状態を考えてみましょう。毛細血管の中を赤血球がしなやかに形を変えながら通っています。しなやかさが失われると詰まりやすくなり、どろどろします。コレステロールが高くなったり糖分が多くなると赤血球の膜が異常になり、しなやかさがなくなって、「ねばねば血液」と表現されるようになります。
 激しい運動などで活性酸素ができすぎると、白血球が不良となりくっつきやすくなってどろどろします。激しい運動は良くないことが最近わかってきました。深酒、糖分の摂り過ぎ、中性脂肪が多いと血小板はざらざらと固まりやすくなります。血漿成分が悪いと、血球も影響されます。血漿成分の質と血球成分の健康状態によって、血液レオロジーが決まります。
 毛細血管に血液が行かないと、組織に栄養物が届きにくくなり、老廃物の回収もしにくくなります。悪化すると、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、動脈硬化が起こり命取りになってしまいます。
高脂血症では脂が血管に沈着し溜まって、そこに寄ってきた白血球がばくばく食べて泡沫化しアテロームを作り、血管のつるつるしているはずの内皮細胞はざらざらしたり、破けたりします。さらに、血小板がそこに付着し、最後にはこれが心臓や脳の血管に飛んで行き、血栓など詰まる病症を起こします。さらさら度はMCFANを使って計測します。マイクロチャネルは小さな通路、フローは流れ、アナライザーは測定装置のことで、それぞれの頭文字をとって名付けられています。モニターとマイクロチャネルで、微細流路を血液が流れる様子を見たり、その時間を測定することができます。これはシリコン製の模擬毛細血管です。
具体的には、血液を流し、シリコンチップを下から挿入し顕微鏡で拡大するとモニターに映像が映ります。たとえば、血液が100μl流れるのにかかる時間によって、検査をしながらその人の血液の粘性度をチェックします。顕微鏡があり、シリコンチップがあって、ガラス盤にシリコンチップ、逆さに組み立てますが、幅約7μ、深さ4.5μ、長さ30μの細い模擬毛細血管に血液を流します。
微細流路があり、下方からいくと、細胞が流れていますが見えません。よく流れているので見えないのです。時々、白血球や小さな血小板が見えます。一方、これは同じように流していますが、いろんな細胞が見えてきます。一番多い赤血球は見えてきます。こういうところには大細胞の白血球、小さな粒々の血小板が見えています。要するに詰まった状態が観察されます。これがどろどろ血液です。
正常基準値では100μl、0.1ml流すのに40秒から60秒かかるので、この85秒の方はどろどろしていることがわかります。MCFANを使ってその人のライフスタイルの見当をつけることもできます。また、半健康状態や未病もわかります。
最初の被験者(27歳・女性・161cm・51kg・バイオマーカー19.7)は痩せていますが、喫煙者です。彼女の血液の流れを見ると流れがいいので、映像では良くわかりません。時々つっかかっているのは白血球です。大方の赤血球はどんどん流れています。ほかを見ると、ここにくっついているのは白血球です。これは気になります。
これは測定が終わり、ドーナツ型のこれが赤血球です。
2人目(35歳・男性・169cm・105kg・バイオマーカーは36.7)は、愛飲家、高脂血症、脂肪肝があります。血液はもう詰まってきました。連なっているのが赤血球、丸いのが白血球、ざらざら粒々が血小板です。どろどろ血液です。
1例目の方は、100μl流すのに38秒と成績がいい方です。25μlから始め、50μl、75μl、ゴールが100μlでした。気になったのは白血球が少しくっついていて、活性化されていることです。喫煙が原因のようです。
さらさらしすぎるのも問題です。貧血になるとさらさら度は異常に高くなります。2例目の方は、25μl、50μl、75μl、100μlは流れず測定不能でした。
『複合菌発酵産生物資 N21』が、収縮系血圧やコレステロール値、血糖値を若干下げるデータが後で紹介されると思います。高血圧、高コレステロール、糖尿病の患者さんは、改善につながると考えます。体内の免疫調整物質・インターフェロンも産生が高まることがわかっています。先ほど述べたように、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患にも効果が見られるのは、免疫調整物質がうまく出ているからかもしれません。
私の実験で乳酸菌にN21の液体を混ぜて培養したのですが、乳酸菌が増殖します。乳酸菌は善玉菌です。ですから、便通、便秘、下痢にも良いと考えられます。
以上、N21が血液流動性に効くメカニズムに触れました。ご清聴、感謝いたします。










































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